三菱UFJカード年会費永年無料のご案内(公式サイト)
昨年中にリリースはされており、最近発行のカードにはすでに適用されていた内容だが、改めて公式サイトに登場している。
実質年会費無料(年1回使うと無料)だった三菱UFJカードが、2025年2月10日より完全無料となる。
ポイ太郎はオーケー、オオゼキ、肉のハナマサ等で常時使って5.5%還元を受けている。
コンビニでは三井住友カードに任せているので使わないが、それでも三菱UFJカード自体よく使う。実質年会費無料でも実害問題はなかったが、完全無料になるというのはありがたくはある。
さてこのニュースを機に、最近のクレジットカードの年会費を振り返ってみよう。
セゾンカードは完全無料から改悪
三菱UFJカードと逆に、年会費永年無料だったのに実質無料に変わったのがセゾンカードインターナショナル。
年会費という名目でないのがいやらしい。1年間利用がない場合、「カードサービス手数料」の名目で1,650円を取るようになった。
セゾンパール・アメックスはもともと年会費実質無料だったため、この影響はない。
セゾンパール・アメックスはQUICPayで2%還元というメリットがまだある。
いっぽうJCB、VISA、Mastercardの選べるブランドセゾンカード・インターナショナルは還元率も低いまま(0.5%)で、現代でいったいどういうメリットがあるのだろうか。
年会費11,000円のゴールドカードはすぐ解約すべし
ゴールドカードの年会費の主流は、「年会費無料」である。
人気のエポスゴールドカード、三井住友ゴールド(NL)は、年間利用額それぞれ50万円、100万円を達成すると永年無料。
エポスの場合、スタンダードからのインビテーションでも無料。
いずれも、年間100万円使うとボーナスポイントで実質還元率1.5%となる高性能。
還元率はやや落ちる(実質1.0%)が、SAISON GOLD Premiumも年間100万円で永年無料となる。
いっぽうこれ以外のゴールドカードは、いまだに年会費11,000円、安くても6,000円程度するものばかりである。
高い年会費には、何のメリットもない。
これら旧態依然のゴールドの宣伝文句は、「空港ラウンジに入れる」「海外旅行傷害保険」などばかり。
空港ラウンジと言っても、航空会社のものではない。
混雑するカードラウンジである。そして大多数ゲートを抜ける前にあって落ち着かない。
海外旅行傷害保険も、どんどん性能が落ちていって、現在は「利用付帯」(保険適用にカード決済が求められる)、「海外現地医療費最大200万円程度」と、おおむね大したものではない。
こんなどうでもいいカードに1万円以上も年会費を支払うのは、カードホルダーの自己満足でしかない。
まあ、カード会社へのお布施ですな。
地方銀行系カードの年会費設定には呆れるばかり
地方銀行(第二地銀を除く)も、系列のクレジットカードをだいたい発行している。
持つメリットは、地銀ATMの手数料優遇程度。
地元の店舗でのカード優待もあるが、ポイント3倍とか、大したものではないのが大部分。
そもそもほぼ例外なく、ポイント還元率が0.3%から0.5%。利用額によりボーナスが付くとしても、期待するほどの数字でもない。
なんでいまだにこんな低性能のカードがはびこっているのか。理由ははっきりしている。
地銀系カードのブランドは、JCB、DC(Mastercard)、VISAのいずれか。VISAは三井住友カードに準じている。
昔むかしは、全国区の銀行系カード自体、地銀系とほぼ同じ性能だったのである。令和の今からするとずいぶんと低性能。
年会費は、必ず徴収されるものだった。年会費無料カードはリボ専用など例外だった。
だが全国区のカードは、JCBも三井住友VISAもその後著しく進化した。DCは三菱UFJカード等MUFGカードに指し変わり、ただMUFGブランドを持ちたくない地銀のためだけにDCが発行され続けている。
時代から取り残された地銀系カード、昔は常識だった年会費設定がまだある。
年会費を無料にする方法はあるが、おおむね次のいずれか。
- 年間10万〜12万円程度利用する
- 携帯電話を引き落とす
携帯電話と言っても、最近の大手キャリアは系列カードへの囲い込みが進んでいるから、地銀系カードで引き落とせばなんらかのメリットを失う可能性が大。
年間10万円利用もねえ。
還元率0.4%程度のカードで、こんなに使う義理があるなんて。
地方在住で地銀口座がないと困る(と思っている)方は多いだろう。だが、三井住友Olive(月3回振込手数料無料)と、住信SBIネット銀行等のネット銀行があれば全国どこでもやっていける。
三井住友銀行ATMが近所になくても、ここに給与を振り込んでもらい、三井住友カードを引き落し、そして振込手数料無料を使ってネット銀行に移せば地銀はいらない。
ネット銀行の使えるコンビニATMはあらゆるところにあるし。
まあ、住宅ローンやオートローンのためのお付き合いで、地銀系カードが必要なことは確かにあるでしょうけども。
りそなカードもひどい
メガバンクでも、りそな銀行(りそなカード)のサービスは地銀みたいなものだ。
りそな銀行では、年会費無料の「JCB CARD S」の登場時に消滅した「JCB一般カード」がまだ生きている。
年間50万円使わないと、年会費無料にならない地雷のようなカード。
プロパーのカードが進化することにより、銀行系が取り残される、わかりやすい例だ。
もうりそなの公式サイトには載っていないが、ひどいごまかしだと憤ったことがある。
先のJCB一般カードと並ぶ基本のカードが、「りそなクレジットカード〈クラブポイントプラス〉VISA」。
年会費1,375円を取る。これに見合うメリットは、ない。
ところがちょっと前までりそな公式サイトでは、「28万円使えば年会費実質無料」という書き方をしていたと記憶する。
なにが無料だよ。年会費分のポイントがたまっただけだろうに。
ごまかしもいいところ。
りそな銀行を使うのはいいが、りそなカードは絶対におすすめしません。特定銀行系でない普通のカードでいい。
実はみずほ銀行も似たような状況だが。
ビューカードにも前科あり
りそなの年会費に関するごまかしレトリックは、実は以前ビューカードでも使っていた。
ルミネカードやアトレカード(現JREカード)のような年会費有料のカードについて、年間いくら使えば実質無料という書き方をしていた。
その後は「年会費を上回る」という書き方に替えた。
JREカードは現在年会費がぐっと安くなり、524円。
このぐらいならすぐ取り返せるだろうと思うだろう。駅ビルやエキナカで大活躍(3.5%還元)で、ルミネでもポイントアップが付くようになり、高性能化しているのも事実。
だが一度計算してみたのだ。モバイルSuicaと、JRE POINTアプリだけで駅ビルエキナカを使いこなす方法との比較を。
そうしたら、駅ビルエキナカで年間15,000円使わないと、JREカードがお得にならないことがわかった。ポイ太郎はau PAYのSuicaを活用し、2.0%還元でSuicaチャージをしているためもある。
わずか524円でも、無料のサービスが充実しているご時世、カード年会費を取り返すのはなかなか大変なのだった。
ちなみにビューカードのラインナップだと、ビックカメラSuicaカードが年会費実質無料。
TOKYU CARDもたぶん年会費は取り返せない
東急沿線の住民は、東急系列に喜んで囲い込まれるプライド高い住民が多い。
ポイ太郎も以前は沿線ユーザーだったので、TOKYU CARDを持っていた。
TOKYU CARDは系列のサービスが多く、なによりもどこで使っても還元率1.0%というメリットがある。
しかし、年会費が1,100円もする。
ちゃんとした計算はこんどしてみようと思う。ポイ太郎の場合、東急ストアでTOKYU CARDを使うメリットもあることだし。
だが、恐らく年会費取り返すのは難しいと思う。
PASMOを使うメリットなど、定期のない人間にとっては意味がない。Suicaのほうがいい。
東急ストアも、TOKYUポイントと楽天ポイントが同時にたまるアプリを出し、そしてそのとき最もオトクになる決済で支払うほうがいい。
というわけで、年会費を取ること自体、なかなか考えられない時代となっている。